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無意識催眠スクリプト現代催眠

催眠スクリプト ― 物語仕立ての語りかけ

スクリプトとは、催眠療法の中の技法の一つです


催眠療法とは、トランス状態、つまりは意識の状態変化を基盤とした心理療法で、古くはフロイトの時代から行われてきた伝統的な心理技法の一つです。フロイトは「無意識」の存在を重視しましたが、彼は「無意識」を抑圧された“欲動”が存在する領域として捉えており、その無意識が人々の生活に良くない影響を及ぼしている、という考え方を示しました。

その後、ユングやアドラーらにより「無意識」の捉え方を発展させる動きが見られるようになりましたが、特にエリクソン(Erickson,M.H)は、無意識のもつ肯定的な作用や働きを評価し、「無意識は賢い」「無意識は味方である」という形で、従来の「無意識」に対する捉え方を大胆に変化させました。

フロイトの時代までにあったような、寝椅子に患者さんを座らせた状態でセラピストが患者さんに指示する催眠療法は「古典的催眠療法」と呼ばれるのに対し、エリクソンのように無意識を肯定的に捉え、かつ寝椅子もなく、セラピストと普通に対話する形式をとりながら意識の変性を生み出す手法は「現代催眠療法」と呼ばれます。

エリクソンは、臨床の中で、エピソードやたとえ話、寓話や小話(ストーリーと呼ばれるもの)を多用しました。そして、直接的な指示ではなく、暗喩(メタファー)を用いて間接的に語りかけるという手法を用いました。この点で、古典的催眠療法における「セラピストによる指示的な臨床」とは全く異なる形式であるといえます。

この、エリクソンが行った独特の手法はメタフォリカル・アプローチと呼ばれますが、このアプローチを基に、クライエントに対して語りかけるという形で用いたのが、吉本武史先生提唱の「スクリプト」というものになります。

スクリプトの特徴

スクリプトの特徴は、直接的な指示や提案、助言、説得をせずに、あくまでも間接的な表現を前提としており、物語仕立てでセラピストが語りかけるものです。聞き手は、意識的には話し手の意図を受け止めることはできませんが、心の深い部分で援助的な示唆を暗示的に受けることができます。

スクリプトが有用である点を挙げると、
1つ目は、間接的な表現で語りかけることにより、クライエントの内的で無意識的な体験や記憶をより深く喚起しやすくなることです。そして、さまざまな連想やイメージの中で、肯定的な感覚を増幅し、拡大しながら、自己回復につながる心理的作用が喚起され、より深く自己肯定感や自己効力感をもたらすことが多いとされています。
2つ目は、暗示的なスクリプトでは、抵抗が起こりにくくなるということがいわれています。

 スクリプトでは、自己受容のプロセスを促進する作用、リソース(その人が持つ資源・資質)の喚起、より望ましいものへの再学習(固着した認識や考え方が変化すること)、そして、自律神経系などの生理的条件の調整、などがなされることを目指しています。

スクリプトは個別に作られるものであり、クライエントの情報を丁寧に汲み取り、何が効果的なメタファーになり得るかを探るという、極めて高い専門性が必要とされます。また、スクリプトは書面で提供されるものではなく、セラピストからクライエントに対し、音声によって語りかけられるものになります。症状によっては、この手法が適用できないケースもありますので、詳細については担当カウンセラーにお尋ねください。

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