一般的には、カウンセリングというと「傾聴」という言葉がイメージされるかと思います。
C.Rogersの提唱した「来談者中心療法」によって、カウンセリングというものが世に広まるきっかけになったということは有名ですが、ロジャース派のカウンセリングに限らず、クライエントの話を肯定的に聞く、相手に寄り添う、心理的アセスメント(症状や病理の査定)を行う、回復するために何ができるかを考える、などという基本的なことは、どのカウンセリングでも概ね行われていると思います。
ところが、専門家は、実際はただ話を聞いているだけではなく、さまざまな専門的技法を用いて話を聞いており、クライエントの変化・回復を目指す支援者として関わっています。それが、一般的な会話とカウンセリングでの会話の違いになります。つまり、傾聴だけでなく、専門的な技術を用いてクライエントと関わっている、ということになります。
投薬治療を行わず、何らかの心理的な技法を用いて症状の改善をはかるアプローチは心理療法と呼ばれます。心理療法は現時点で300種類以上あるといわれています。多くの専門家は複数の心理療法について学んでいることから、1つの技法だけを用いて関わるのではなく、クライエントの状態や症状に合わせて、最善のアプローチで関わることを心がけています。その中でも、各カウンセラーによって得意とする分野があるかと思いますので、カウンセリングを受けようと思う方は、相談機関やカウンセラーの特長を見て、自分に合いそうなところを選択されると良いかと思います。
インサイト・カウンセリングでは、傾聴のほか、現代催眠療法、ナラティヴ・セラピー、トラウマ・インフォームド・ケアといったアプローチを主に専門としています。
●現代催眠療法では、直接的な指示よりも、間接的な暗喩(メタファー)を多用した関わり方を重視し、より抵抗が少ない形で変化することを目指します。
●ナラティヴ・セラピーでは、固着した認知や考え方を手放し、自身の物語の再著述をはかることで、これまでとは異なる生き方ができるようにサポートします。
●トラウマ・インフォームド・ケアについては、どの症例に対しても「心の傷」になっているエピソードを探り、単に病気の名前をつけるのではなく、トラウマによる影響や生きづらさに共感し、ケアを行います。
なお、弊社では、トラウマセラピーとしてFAP療法という技法を用いることが多くあります。トラウマからの回復には通常、数年から数十年かかるといわれていますが、その時間を短縮できるように開発された心理療法であり、多くの方がこの療法を受けられています。
その他、初回のインテーク面接では生物的要因・心理的要因・社会的要因について幅広くアセスメント(症状の査定)を行い、分析的な視点も多用しながら今後のカウンセリング方針を立てるのに役立てています。
また、常に最新の脳科学や遺伝子学、神経科学などの情報を取り入れ、意欲的に研究・検討をおこなっており、これらの科学的な見知から精神疾患についての理解を深め、臨床場面に応用できるように心がけています。
1回のセッションは50分ですが、このように、一般的な会話とは全く異なる、大変中味の濃い対話がなされることがカウンセリングの特徴です。終わったら気持ちが楽になっていること、これからのことに希望が見出せるようになること、などがカウンセリングの醍醐味であるといえるのではないかと思っています。